就職したい会社が明確になったとしても、実際に内定を勝ち取れなければ勿体ないですよね。
というわけで、今回はエントリーシートや面接で絶対に問われる志望動機について取り上げたいと思います。

今回紹介する志望動機は、サントリーホールディングスの志望動機です。
それでは、ご覧ください。





志望動機実例

まずは、紹介したい志望動機の実例について紹介します。
いろいろな志望動機実例を見ましたが、なかなかレベルの高い志望動機です。

【サントリーホールディングス】
お酒を通して世界中の人々を笑顔にするために、ウイスキーブランド部でハイボール文化を世界に広めるプロジェクトに携わりたいです。私はアメリカに半年間の留学中、何度も様々な国の人とお酒を飲みました。その時感じたことは、お酒が入ると盛り上がり、会話が弾んで笑顔が溢れるということが、全世界共通だということです。そしてあの盛り上がりが日本のお酒によってもたらされるものであれば、より嬉しいと思いました。特にハイボール文化を世界に広めたいという夢を実現したいと強く思いました。なぜなら、アメリカにはハイボール文化がなく、学生時代日本でどんなお酒よりもハイボールを一番飲んできた私にとっては衝撃でした。心から愛せる商品だからこそ、その食事に合う美味しさや魅力を日本に留まらず多くの人に伝えていくという使命を果たしたいです。

私が面接官であれば、書類選考時点、または実際の面接時に志望動機を聞いた時点で、この方を落とすことはありません。
では、この志望動機のどこが良いのか説明していきましょう。

根拠が明確さが志望動機にはとても重要

この志望動機でとても上手な点は、ウイスキーブランド部を志望しながらも、ウイスキーに主眼を置かない志望動機となっております。
良い意味で、論点をウイスキーからお酒というテーマに変換しております。

私はあまり詳しくはないのですが、ウイスキーはかなり奥が深い飲み物で、中途半端な知識で挑むことはかなり危険です。

大学生でハイボールを好む方は多くても、ウイスキーそのものを好む方はほとんど見たことがありません。
つまり、心からウイスキーを愛していて、知識が豊富な大学生は決して多くないと考えられます。
そのような不利な環境下において、このすり替えは見事です。

そして、お酒が好きな理由に関しては、非常に明確に表現されています。
実体験に基づいた根拠のもと説明されているため、聞いている側は強い納得感が得られるでしょう。

特に

「私はアメリカに半年間の留学中、何度も様々な国の人とお酒を飲みました。その時感じたことは、お酒が入ると盛り上がり、会話が弾んで笑顔が溢れるということが、全世界共通だということです。そしてあの盛り上がりが日本のお酒によってもたらされるものであれば、より嬉しいと思いました。」

この文章が素晴らしいです。

留学という言葉から、この人が学生生活中に積極的にいろんな体験をしていたことが分かりますし、多少盛られている可能性もありつつも、実体験からお酒の良さを感じたことがよく伝わってきます。

また、ハイボールが好きである理由は、これまでのお酒の中で最も飲んできたからと、多少浅いと感じる面接官も中にはいるかもしれませんが、合否には全く影響しないでしょう。
なぜなら、その程度の浅さであれば、相対評価では問題にならない上に、お酒が好きである理由の納得感がとても強く、そちらに頭が引っ張られるからです。

ここで注意が必要なのが、合否は他の質問やSPIなどの総合力で決まるため、どれほど志望動機が優れていたとしても落ちることはもちろんあります。
しかし、志望動機から真剣さや意欲が感じられなければ、すぐに落とされることは間違いありません。
つまり、落とされない志望動機を作ることがとても重要になります。
その意味で、この志望動機は優れていると思います。




他の志望動機と比較してみる(悪い例の紹介)

他の文章と比較すると、とても分かりやすいので紹介します。
同じ会社ではないですが、飲料メーカーの伊藤園の志望動機実例です。

【伊藤園】
私は御社の飲料製品を通じて、たくさんの方の喉を潤すだけでなく、心まで潤したいと思い、志望しました。飲料とは、水分を補給するために人にとって欠かすことのできないものです。しかし水分を取るという目的を果たすだけのものでなく、様々な飲料を通じてたくさんの人に満足してもらうことが出来ると思います。御社の飲料製品は品質の高さと幅広いバラエティに富んだ飲料製品を取り扱っているため、人々の心まで潤してくれるものだと考えています。私は御社の飲料製品を通じてたくさんの人の喉と心を潤すために働きたいと考えています。

この文章を読んで、どのように感じますか?
この伊藤園の志望動機には綺麗な言葉が並んでいるのですが、内容が非常に薄く感じてしまいます。

特に最初の一文ですが、

私は御社の飲料製品を通じて、たくさんの方の喉を潤すだけでなく、心まで潤したいと思い、志望しました。

この方は、なぜたくさんの方の喉を潤したいと思ったのでしょうか?
全く根拠が記載されておりませんよね。

また、

飲料とは、水分を補給するために人にとって欠かすことのできないものです。

という文章は、一般論であって、誰もが知っています。
敢えてここで記載することではありません。

その後もいろいろ記載されていて、飲料の素晴らしさについて一生懸命説明されておりますが、この方がなぜ伊藤園という会社を志望したのか、その核心は全く見えてきません。

エントリーシートでこのレベルの志望動機を書いてしまったら、他の項目で突出したものがない限り、間違いなく落とされるでしょう。

人事は膨大なエントリーシートを読むため、平均点以上のものを提出しなければ、簡単に落とされてしまいます。
特に、何千人、何万人が応募する大企業であれば尚更です。

本当に入社したいのであれば、その気持ちを誰もが分かる形で文章として表しましょう。
勝負は一回限りです。