今回は働きやすい環境が整備されているものの、会社の業績は下向きで、社員のお給料が減少している会社を紹介します。
とても人を大切にする社風なのですが、業績悪化により希望退職者を募ってしまうほどです。





千趣会ってどんな会社?

千趣会はベルメゾンという通販ブランドを運営している会社です。
ファッション、インテリア、雑貨、マタニティ、子供服、食品など多岐に渡るジャンルの商品を販売しています。

千趣会の特徴は、女性目線をとてもたいせつにする会社であることです。
会社のテーマとして、女性を幸せにする会社、女性に笑顔を届ける会社を掲げていて、女性に評価される商品開発に力を入れています。
顧客だけでなく、社員についても女性目線を貫いていることも特徴的です。
つまり、女性が働きやすい環境を整備している会社です。

2017年の業績

千趣会は女性目線を大切にするとっても素晴らしい会社だと思いますが、就職先としておすすめできるかと言われると、残念ながら必ずしもそうではありません。
なぜなら、業績の落ち込みが激しいからです。

5年間の売上高、経常利益の推移をご覧ください。
見てすぐにわかると思いますが、売上高も利益率も下落基調に推移していることがわかると思います。
売上高は5年間下落し続けていますし、今期は赤字の状況です。
2015年12月期の赤字よりも大きな赤字を計上しているので、想像以上に深刻だと思います。
就職先として選択するには不安を感じざるを得ない会社であると思われます。

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

千趣会は平均線の線上にあることから、給与水準は上場企業の中では平均的な水準ということになります。
ただ、業績が良くないことから、この後説明しますが平均年収は徐々に下落していますので、この水準をいつまで維持できるかは疑問です。

平均年収の推移

業績が悪い会社は社員の給料は当然にして下がります。
これはどうしようもありません。
なぜなら、社員のお給料は会社の生み出した付加価値を社員にお給料として分配しているのであって、付加価値を生み出すことができなければ、お給料に振り向けるお金は小さくせざるを得ないからです。

千趣会についても同じことが言えます。
業績が良くないことで、社員の平均年収は大きく減少してしまっております。
5年前と今を比べると、平均年収が約60万円ほど下落していることが分かります。
おそらく、2013年と比べると、ボーナスが1~2ヶ月分カットされているように思われます。

また、この先、全盛期の給与水準が戻るかと言われると、正直難しいと思います。
千趣会の事業の競合は強すぎると思うのです。
アマゾン、楽天、メルカリ、ゾゾ、など挙げたらきりがないですが、このような便利なサービスがありながら、ベルメゾンを使う人が大幅に増えるとは思えません。
プライベート商品を開発しているようですが、似たような商品ならいくらでも存在します。
競争が激しい市場に身をおいていることから、今後のお給料アップはなかなか難しいと思います。

働きやすさについて

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • ワークライフバランスを非常に調整しやすい。特にお子さんのいる人にとってはとてもいい会社。有給を取得することは当たりまえなので、それに対して何か言う人は誰もいない。
  • 年に一回長期旅行に行く人も多かった。
  • 日々の就業時間が多いということはなく、有給も取得しやすい。
  • 残業代はしっかりでるし、そもそも残業は多くない。
  • 有給消化率は高いように感じた。残業も1日1時間あるかないか。

口コミを見ていると、千趣会は従業員にとても優しい会社であることが伝わってきます。
上記口コミを見ても残業も少なく、有給も取得しやすい様子がよく分かりますよね。

特に子育て中の女性にとっても働きやすいという声があるように、心から女性目線を大切にしている会社なのでしょう。
働きやすさを求める方にとっては非常に魅力的な就職先です。
ただ、業績には懸念が大きいので、お金を少しでも求めてしまうとミスマッチになってしまうかもしれません。

退職理由

これまでの分析をまとめると、千趣会はとても働きやすい環境が整備されているものの、業績が良くなくて、社員のお給料は減少し続けている会社ということになります。

このような会社の離職率は決して低くありません。
どれだけ働きやすい環境が整備されていても、将来への不安を抱えて退職する人は少なくないのです。
実際の千趣会の退職理由を見ると、臨場感が湧いてきます。

  • 会社の将来性に不安がある。経営陣の経営プランが抽象的で、主軸のカタログ事業がビジネスモデルとして古いにもかかわらず、改善することができない。
  • 競争が激しい業界なのに、商品開発力・ブランディング力は今一つで、昔の貯金を食いつぶしているような経営であった。
  • 競争激化にもかかわらず危機感が薄い。経営方針がコロコロ変わり、意味のない組織再編を繰り返して現場を混乱させている。
  • 部長クラスでもやらされている感が強く出ていて、部下の士気が下がる。
  • 業績の伸び悩みとともに、社内で閉塞感が出ている。
  • 長期的に考えて、この会社の存続可能性に疑問を持った。
  • ここ数年業績が悪く、将来への不安が大きい。何度も希望退職者を募っていて、希望者もかなり多い。
  • 将来性に不満を持った。いつまでも紙媒体に頼っていて怖くなった。
  • ビジネスモデルが破綻しているのに、新しい手を考えられずに攻めあぐねている。

会社の将来性にここまで不安を持ってしまう状況って、本当に恐ろしいです。
確かに、外から見るよりも、中にいる人の方が危機感を強く感じるのでしょう。

また、個人的に気になったのは、希望退職者を募っているという口コミです。
会社が希望退職者を募るということは、「だれか退職してくれる人いませんか?」と言っているということです。
本当に会社の業績が良くない会社しか行わない行為なので、千趣会の経営は本当にマズイところまで来ているのかもしれません。

多くの社員が将来性に不安を抱いているなかで、新卒採用や中途採用を実施するとは思いませんが、就職を検討している人がいるのであれば、慎重に検討することをおすすめします。




さいごに

いかがだったでしょうか?
千趣会は女性に優しい企業で、働きやすさの面では悪い会社ではないと思います。
しかし、業績の推移、平均年収の推移、社員の口コミを見る限りでは、就職先としておすすめはできません。
一度きりの就職活動は今後の人生を大きく左右しますので、当サイト以外にも公開情報、就活サービスサイト、キャリア相談を含めたOBOG訪問、インターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントを活用しながら、幅広く情報収集して十分な検討を重ねることをおすすめします。