今回紹介する会社は、物流事業を主軸にした企業ですが、長時間労働を強いられている可能性が高い会社です。
物流企業の特性上、労働をコントロールすることは難しい一面がありますが、ワークライフバランスを大切にしたい就活生は注意が必要です。





業績は順調に推移

現在、本社は東京都中央区勝どきに構えていますが、もともとは北九州エリアが起源の会社です。
山九は物流事業では名の知れた企業ですが、物流事業の他に、プラントエンジニアリング事業をもう一つの柱として大規模な事業を展開しています。
鉄鋼・石油・石油化学・電力・エネルギー・環境をはじめとする各分野各種プラントの設計・製作・据付・メンテナンスの全行程を管理していることが特徴です。

2018年の業績

業績は調子よく推移しています。
2018年3月期にいおては、港湾事業におけるコンテナ取扱量は、底堅い荷動きの推移によりほぼ前年並みとなりましたが、国際物流事業では、海外子会社の新規連結等により増収、国内外で大型設備輸出案件の取扱いが拡大したこともあり増益となっています。
その結果、物流事業は増収増益、プラントエンジニアリング事業においても東南アジアや中東での保全作業等が増加、併せて国内大型生産設備の造成関連工事等により増収増益となっております。
両事業とも増収増益と非常に好調ですので、業績については現時点では不安はないでしょう。

新卒採用の募集要項

初任給
<2018年4月実績> 
●院了:月給 221,340円(首都圏:地域手当15,000円含む)
●大卒:月給 212,890円(首都圏:地域手当15,000円含む)
●高専卒:月給 194,210円(首都圏:地域手当15,000円含む)
※地域手当は地域により異なる
賞与
年2回(6月、12月)※業績に応じて5月に業績別途金を支給
諸手当
通勤費支給(当社規定による)、超過勤務手当、家族手当、資格免許手当等
昇給
年1回(4月)
賞与
年2回(6月・12月)
勤務地
東京、他全国事業所所在地
勤務時間
8:50~17:35(勤務地に準ずる)
※一部フレックスタイム制有り(コアタイム 10:00~15:00、標準労働基準時間 8H/日)
休日休暇
週休2日制(土・日曜日、年2回土曜日出勤有り)祝日、メーデー(5/1)、会社創立記念日(10/1)、年末年始(12/30~1/3)年次有給休暇(16~20日)、特別休暇(2~10日)
保険
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険
福利厚生
制度/住宅融資、持株会、退職年金、財形貯蓄
施設/社宅、独身寮

出典:山九ホームページ

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。
山九は平均線の下側に位置していることから、給与水準は上場企業のなかでは低いことが予想されます。

実際の年収事例

上場企業の中での給与水準の相対的な位置付けが把握できたところで、実際の年収事例を確認しておきましょう。

  • 新卒3年目 450万円
  • 新卒5年目 500万円
  • 新卒10年目 600万円
  • 50歳 900万円

新卒10年目で600万円と上記事例にありますが、つまり、30歳を少し超えれば年収600万円に達することができるようです。

また、山九は福利厚生が手厚い会社です。
20代であれば、6000円で社員寮、借入社宅を利用できますし、結婚して家族ができれば家族手当も支給されます。
また、社員寮を出た後でも、戸建てを建てた場合は住宅支援金制度があり、賃貸者にも7割の住宅補助が支給されます。

これだけ見てしまうと給与水準がかなり高いと感じる人も少なくないでしょう。
しかし、後程説明しますが、山九は長時間労働が強いられている可能性がある会社です。
繁忙期には、平日は夜12時まで勤務している人や、事務所で寝ている人もいるようでして、休日出勤も少なくないようです。
そう考えると、時間単価で見ればそんなに給料は高くないかもしれません。

働きやすさについて

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • ワークライフバランスはないに等しい。平日は夜12時まで残業で、土日も月の半分くらいは出勤している。
  • 現場になる人はほぼ毎日残業は発生する。休日も上司からゴルフの誘いなどもあり、ワークライフバランスを保つことは難しい。
  • 繁忙期は現場の事務所で寝ることも多い。
  • 現場では残業が多くなる傾向があり、イベントや飲み会への参加を強いられることも多いため、ワークライフバランスはない。
  • 部署によって残業がかなり多い。忙しい部署だと体力に自信がある人でないと厳しいと思う。
  • 転勤・出張・出向など部署によっては数年ごと居住地を移動することも珍しくない。

上記口コミはネガティブな意見を掲載しておりますが、ポジティブな意見も確かにあります。
しかし、ネガティブな意見がとても多かったことも事実です。

平日は毎日夜12時まで働いて、1か月8日の休みも保証されていないとなると、残業時間は軽く100時間は超えてしまうでしょう。
もし、これが本当なのであれば過労死レベルの労働環境ということになります。

残業代が発生しない仕事、つまり上司からのゴルフの誘い、イベント、飲み会への参加も厄介ですね。
これは好き嫌いが分かれるところではありますが、拒絶反応を起こしてしまう人は少なくないと思います。
体育会系の雰囲気についていけないのであれば、就職は控えておいた方が無難だと思います。

また、これは補足情報ですが、就職四季報2018をみると3年後離職率は15%です。
定着率が特段悪いわけではありませんが、そこそこ人が辞めていくような会社だと思われます。
プライベートを大切にしながら長く働きたいという人は、就職は慎重に検討しましょう。
より正確な情報が欲しいのであれば、OBOG訪問やインターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントの活用も検討しましょう。




さいごに

いかがだったでしょうか?
業績は安定しているかもしれませんが、労働環境には疑念を抱かざるを得ません。
ワークライフバランスを大切にしたいのであれば、とことん向かない就職先だと思います。
独身の方であれば耐えられるかもしれませんが、家庭を持つことなど、将来を考えて十分に検討しましょう。