今回紹介する山崎製パンは、知名度抜群で、日本を代表する大企業ですが、就職するうえでいくつか留意点があります。
もちろんよい点はたくさんありますが、しっかり分析をしたうえで就職を決めましょう。





山崎製パンってどんな会社?

山崎製パンを知らない人は少ないでしょう。
パン製造販売企業として、日本トップの売上高を誇っています。
食パン、菓子パン、和菓子、洋菓子などを手掛けていて、食パンの「ロイヤルブレッド」や「ダブルソフト」などは馴染みのある方も多いのではないでしょうか。
その他、コンビニのデイリーヤマザキを展開していることも特徴です。

2017年の業績

連結売上高は、なんと1兆円を超えています。
経常利益率は特段高いというわけではありませんが、安定した水準を維持しています。
ただ、利益率自体は高くないですが、売上高は1兆円にものぼるので、利益獲得額という面で見ると驚異的な金額になります。
安定性という面でみれば全く心配する必要のない会社でしょう。

事業領域についての留意点

就職活動をしていると、グローバル展開を強みとして就活生にアピールしている企業をよく見かけます。
個人的な感覚ですが、そのような企業の半分以上については、入社した後に海外色を感じることはないでしょう。

山崎製パンについても似たようなことが言えます。
山崎製パンの売上は、国内比率が9割を占めていて、海外売上はたったの1割に過ぎません。
山崎製パンがグローバル展開を前面に押し出しているかはわかりませんが、グローバルに活躍したいと考えているのであれば、ほかの就職先を検討してもよいと思います。

また、山崎製パングループの海外駐在員事務所・海外事業の名前を見てみると、欧米諸国の名前も一部ありますが、多くは中国をはじめとするアジア圏です。
ビジネスの基本は「安く作って高く売る」ということを考えると、山崎製パンのような会社の海外展開とは、どうしてもアジア圏になってしまうのです。

たとえ海外駐在に行けることになっても、欧米諸国ではなくアジア圏になると予想されます。
海外で仕事をしたい人でも、アジア圏で仕事をしたい人はそれほど多くはないでしょう。
英語を使って仕事をしたい人、欧米へ海外駐在を希望する人は、注意した方がいいと思います。

2020年度新卒募集要項

募集職種
研究職、生産技術職(食品衛生含む)、エンジニアリング職、営業職、店舗運営職、管理部門(法務、総務、人事、経理、情報処理、購買)、海外事業
採用学部・学科
生産・研究部門=理系学部学科
エンジニアリング=機電・建築系学部学科
営業・管理部門=全学部全学科
採用実績校
全国の国公私立大学・大学院・その他 高等専門学校・短期大学・各種専門学校・高等学校からも多数採用
初任給
大卒 218,500円(地域手当含む)[平成29年実績]院了 229,020円
昇給・賞与
昇給=年1回(4月)
賞与=年2回(6月、12月)
勤務時間
8:15~17:15(職種により交替制勤務あり)
勤務地
本社および全国28事業所
休日
年間計116日
休暇
年次有給、慶弔、産前産後、育児介護休暇など
福利厚生
諸制度
健康・厚生年金・雇用・労災保険、財形貯蓄、社内預金、住宅貸付金、見舞金、社員持株制度、企業年金基金、グループ保険、退職金制度、出産・育児支援など
諸施設
独身寮=各事業所に配備し、寮費3,000円、研修センター(箱根・市川)、契約レジャー施設、その他社宅あり

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

平均年収の推移

山崎製パンの業績は、さすがは大企業であり、非常に安定しています。
しかし、平均年収はというと、山崎製パンの正社員の平均年収は5年間ほとんど上昇していないようです。
これだけの大企業になると、社員数が多いのでなかなか社員のお給料を上げることができないのかもしれませんね。
ただ、大企業だからこそ、社員への還元を厚くしてほしいと思ってしまいますが。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

山崎製パンは平均線のやや下側に位置していることが分かると思います。
つまり、給与水準は上場企業の中でも平均よりやや低めといったところでしょう。
大企業はお給料が高いイメージがありますが、山崎製パンへ就職するならお金の面それほど期待しないほうが良いかもしれません。

働きやすさについて

山崎製パンに就職するのであれば、働き方について十分な理解のもと決断することをおすすめします。
その理由を解説していきます。

まず、当たり前のことなのですが、山崎製パンはパンを作る工場を持っています。
工場を自前で持っているというのが、働く人にとっては意外に厄介です。

工場で働いたことがある人ならわかると思うのですが、工場というのは基本的には24時間稼働し続けることが求められます。
なぜなら、一度稼働を停止してしまうと稼働再開に大きなエネルギーを要するため、コストが多額に発生してしまうからです。
それゆえ、簡単に工場の稼働を停止することはできないのです。
もちろんシフトを組んで働くことになりますが、工場を停止できないということは、社員は昼夜問わず働くことが強いられます。

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • 工場中心の会社ですので、ほとんどのひとが工場配属となる。
  • 生産の仕事に携わると、2交代制で12時間のシフトを組むため、12時間拘束が余儀なくされる。
  • 夜勤、昼勤の切り替えをすることが大変
  • 工場は24時間体制365日2交代制なので、基本労働が12時間になる。
  • 3日以上の連休をとることは難しい
  • 夜勤明けで1日休んで昼勤なんてこともざらにあるのでプライベートの時間はすくない

昼勤と夜勤の切り替えは思っている以上に大変です。
夜勤を受け入れられないのであれば、就職は控えた方が無難でしょう。

そして、夜勤以外にもう1つ留意すべきことがあります。
それは、山崎製パンに就職した場合、大型連休が取得できない可能性が十分に考えられるということです。
なぜなら、工場には正月、ゴールデンウィーク、夏休み、クリスマスなどすべて関係ないのです。
実際に山崎製パンで勤務した経験がある方の口コミをご覧ください。

  • 盆や正月は存在しない
  • 営業は、お盆やクリスマスは繁忙期なので忙しい。ただ、シフト制なので、前もって言えば休みは希望通り
  • 夏季休暇、年末年始も稼働しているので決まった時期に長期休暇はない。

消費者向けの小売業ではよくある話なのですが、世間の長期休暇は、会社の繁忙期と時期が重なります。
山崎製パンでも、お盆やクリスマスは繁忙期になります。
クリスマスケーキの広告を毎年大々的に出しているのを目にしますよね?
つまり、山崎製パンで働いている人は、大多数の人が休みを取得している時期に休みをとりづらいことが予想されます。

独身であれば我慢できても、結婚して子供ができるとなかなか受け入れがたいものがあると思います。
就職を希望するのであれば、将来の状況も考えながら、大型連休に休めないデメリットと向き合うことも必要です。




さいごに

いかがだったでしょうか?
山崎製パンは知名度抜群の会社ですが、就職を考えるのであれば、いくつかの留意点を把握しておくべきです。
もちろん、これは山崎製パンだけに当てはまることではありませんので、ブランド力や知名度だけで就職先を決めないで、自分に合った就職先を選ぶことが大切です。
より充実した情報が必要なのであれば、キャリア相談を含めたOBOG訪問やインターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントの活用を検討してみてもよいかもしれません。