今回紹介する会社は、知名度抜群の大企業ですが、他の会社に比べて口コミサイトに社員の不満が多いような気がした会社です。
従業員数が多いため、仕方ない部分もありますが、就職を考える上では見過ごせないと思います。





日本通運ってどんな会社?

日本通運と聞くと、多くの人は陸運のイメージが強いのではないでしょうか。
たしかに、トラックによる一般貨物輸送は日通のもっとも得意とするところで、冷蔵・冷凍車、貨物に応じた専用車、特別仕様車などあらゆるニーズに応えるサービスを提供しています。
引越・移転サービスから美術品などの特殊輸送にも対応していることも特徴です。

しかし、日通は陸運だけでなく海運や空運も強みとしており、陸・海・空にわたる様々な輸送手段を基盤とした総合物流企業です。
もちろん、物流ネットワークは国内だけにとどまらず、世界各国を網羅しています。
海外引越業務なども展開していて、海外赴任される方のサポート体制も整備されています。

2018年の業績

物流業界においては、国内貨物は、自動車部品や鉄鋼等の輸送需要が増加し、国際貨物は、アジア向けを中心として電子部品等の航空貨物が好調を維持する等、総じて堅調に推移しました。
その結果、2018年3月期の売上は大きく増加しております。
2017年3月期までは日本国民の可処分所得の伸び悩み等により国内貨物で厳しい状況が続いていたのですが、2018年3月期は国内貨物でも売上を伸ばしたことから、会社全体として売上増加につながったと思われます。
しかし、経常利益率は決して高くはありませんが、一定の水準を維持していることは評価できます。

新卒採用の募集要項(総合職)

職種
総合職(営業、オペレーション、企画・営業開発、情報システム、管理)
初任給
大卒225,000円、院卒235,500円(2017年度、東京23区基準、但し勤務地により異なります)
諸手当
時間外勤務手当、家族手当、通勤費 等々
昇給
年1回(4月)
賞与
年2回(7月、12月)
勤務地
全国(本社および国内外の各支店)
勤務時間
8:30~17:30 (支店・営業所により異なります)

出典:日本通運ホームページ

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

日本通運は、真ん中のピンクのラインより下側に位置していることから、給与水準は上場企業の中でも低いことが予想されます。
ただ、日本通運にはトラックのドライバーから本社で物流を構築する人まで、様々な人が勤務しています。
社内の給与格差が大きいと考えれるため、就職する際には、応募部署の給与水準を個別に把握することが必要でしょう。

年収事例

上場企業の中での給与水準の具体的な位置しておりますのでが分かったところで、具体的な年収事例を確認しておきましょう。

  • 新卒5年目 450万円(営業)
  • 新卒5年目 400万円(倉庫)
  • 新卒8年目 500万円(営業)
  • 新卒14年目 650万円(航空貨物)
  • 37歳 520万円(運転手)
  • 40歳 600万円(運転手)※残業30~50時間
  • 新卒20年目 600万円(営業課長)

口コミを見ると、給料が少ないという声がとても多かったです。
たしかに、上記事例にも掲載しておりますが、課長で年収600万円ですと上場企業のなかでも低い部類に入ると思います。

そして、ここからは補足ですが、日本通運の給与の特徴としては年功序列が強いことが挙げられます。
年齢に応じて給料が上がるため、良くも悪くも、頑張って働いたとしても給料・賞与アップに繋がることはありません。
また、全国社員と地域社員の区分があるようで、2つの給与格差は非常に大きいことも特徴です。

つまり、そもそも給与水準は低い上に、仕事を頑張ってもお給料が上がる見込みはなく、地域社員ですとより期待できない状況が生まれている可能性があるということです。
就職を考えているのであれば、自分の志望する職種、従業員区分の給料について個別に確認することをおすすめします。
いずれにしろ、お金に余裕がほしい方には、他の就職先を探した方が良いと思います。

働きやすさについて

口コミ情報をみていて思ったのですが、会社に不満を持っている人がとても多いように見受けられます。
給与が低いことは先ほどお伝えしたとおりですが、長時間労働も横行していて、働き方を原因に退職していく人もかなり多いです。
最近ではクロネコヤマトの人手不足がニュースで取り上げられていますが、物流に関わる会社では、なかなか働きやすい環境を整備することは難しいのでしょう。

そして、これも口コミ情報を見ていて気付いたのですが、日通で働いている人は、大きく分けて3つの不満を抱えています。
その3大不満から、退職を決意している人が多いです。
退職理由を紹介しながら、3大不満を確認していきましょう。
口コミサイトに掲載されていた口コミをご覧ください。

不満1:給与水準の低さに対する不満

  • 社員区分に全国社員と地域社員があり、地域社員の給料はとても低い。地域社員の年収は250万円くらいなので、生活に余裕がもてない。
  • 給与水準が低すぎる。個人評価はほぼ皆無であり、結果を残しても周囲と何も変わらない。
  • とにかく給料が低い。死ぬほど残業して競合と同レベルの水準になる。

不満2:長時間労働への不満

  • 営業部署は業務量がとても多い状況です。そのため、残業も非常に多くなってしまうため、長期的に働くことは無理だと思いました。
  • 自動車通勤だったので、終電を気にせず働く人が多くてついていけなかった。
  • 残業が多く、体力的にきついものがあった。

不満3:やりがいのなさに対する不満

  • 将来的にはドライバーは不要な世の中になっていくと思っています。そう考えていくと、今の働き方ではただの使い捨ての駒になってしまう気がしました。
  • 毎年同じことの繰り返しで、成長を感じることができませんでした。今後働いていても未来がないと感じたので退職を決意しました。
  • 上司を見ていても心底嫌そうに仕事をしている人が多く、長く働くことに魅力を感じませんでした。

給与水準の低さは先ほどお伝えしたとおりです。
特に地域社員の給与水準は口コミにもありますが、あまり期待しない方がよいでしょう。

そして、ワークライフバランスについても疑念を抱かざるを得ません。
もちろん口コミすべてが正しいとは思いませんが、それにしても日本通運の口コミには不満が溢れすぎています。
もし給料が低いのであれば業務量は減らして欲しいですし、業務量が減らないのであれば給料を増やして欲しいです。
ただ、物流の企業は、ネット販売が一般的になった現在の社会状況を考えると、業務量を減らすことはなかなか難しいと思いますが。

そして、やりがいの無さを理由に退職を決意している人もそれなりに多く存在しました。
確かに物流企業って、同じことの繰り返しって言われると、それもそうなのかもしれないと感じます。
全く面白くないって感じてしまうと、仕事を続けることが辛いですよね。

価値観は人それぞれですが、日本通運への就職はどうしてもリスクを感じてしまいます。
口コミ情報の不満の量が異常だったので、魅力を感じている社員は多くないのかもしれません。
より正確な情報が欲しいのであれば、OBOG訪問やインターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントの活用も検討しましょう。




さいごに

いかがだったでしょうか?
日本通運はなかなかリスクの高い就職先かもしれません。
そして、これは個人的な見解ですが、最近はメルカリをはじめとする「C to C」のサービスが生まれ始め、インターネットを通じた売買が今後加速することが予想されます。
つまり、今後はもっと忙しくなる可能性があります。

労働環境が過酷で人が辞め、残った人の業務量が増え、もっと人が辞めていくという負のスパイラルが出来上がる可能性も十分に考えられますし、就職を考えている人は、慎重に検討することをおすすめします。


2018年1月22日追記

日通の社員の方から貴重なコメントを頂きましたので、その情報を追記します。

給与水準について

新入社員 300〜400万円
入社5年目 350〜450万円
入社8年目 400〜550万円
係長 550万円〜700万円
課長 600〜750万円

基本的には給与水準はこの水準のようですが、地域手当が存在します。
つまり、住んでいる地域によって、給料に差が生じます。
例えば北海道と東京都の社員では、新入社員の段階で60万円程度(5万円×12ヶ月)の格差があります。

また、残業時間について恐ろしい状況が存在します。

最近のことのようですが、会社側で80時間以上の残業について、社長から直接禁止するという通達が出たようです。
その翌月、80時間以上残業していた社員が0人になったそうです。

社長が通達を出すと、80時間以上の残業が全くなくなったようです。
ただ、これが本当であればかなり危険な会社です。

現場では何の改革も刷新も無い、つまり何も変わっていないのに残業だけが消滅したのです。
つまり、80時間以上の残業は、すべてサービス残業として処理されているのです。

もしかしたら、上の意見は絶対という体育会系の会社なのかもしれません。
パワハラやセクハラがなければ良いのですが、少し怖さを感じます。

年間休日について

日本通運の年間休日は113日だそうです。
目安として、土日祝日と年末年始を休めばだいたい年間休日は120日くらいになりますので、やや少な目です。
口コミによれば、年間休日は会社と組合の癒着によって削られてしまったみたいです。

日本通運は休日出勤が少なくないようですので、休みをそんなに取れない可能性もありますので、就職を検討しているのであれば念頭に置いておきましょう。
有給の取得状況もかなり悪いようで、10年以上年休を取っていない社員なら、すぐに何人も見つかるレベルとのことです。