日本無線は将来性に不安を抱かざるを得ない就職先だと思う

今回紹介する会社は公表数値を見る限りでは超優良就職先なのですが、将来性への不安を抱かざるをえない会社です。
2013年に大量リストラを行っているのですが、業績はそれほど回復しているように見えません。





日本無線ってどんな会社?

創業は1915年とかなり古く、無線通信機器の老舗企業です。
通信信号処理、ネットワーク、測距処理、アンテナ、RF電源、アンプなどのコア技術をベースに、通信機器事業、海上機器事業、ソリューション事業の3つを展開しています。
事業名を聞いてもイメージが湧きにくいですが、具体的に製品で考えてみると、どんな企業なのか理解できてくると思います。

  • 通信機器事業:GPS受信機、業務用無線機、PHS端末機器
  • 海上機器事業:船舶用レーダー、電子海図情報表示装置
  • ソリューション事業:市町村防災無線システム、水・河川情報システム

どの事業においても、ベースになっているのは無線機器の技術で、海上機器事業であれば船舶用の製品として、ソリューション事業であれば官公庁向けの防災システムとして販売しているだけです。
基本的には無線機器の技術の範囲内で、できることを仕事にしている企業です。

2017年の業績

日本無線は2008年あたりから、深刻な経営難に陥っています。
売上高はものすごい勢いで下落し、2008年度決算においてはなんと43億円の営業赤字を計上しています。
2013年1月30日についに大量リストラに踏み切り、650人の早期退職を応募しています。
結果、495人のリストラが断行されました。

その後、確かに業績は一時的に回復しました。
下図は直近5年間の業績推移ですが、2013年3月期から2014年3月期にかけて、売上・経常利益率ともに上昇しています。
しかし、その後は利益率が上昇することはなく、一貫して下落しています。
ついには、2017年3月期に赤字を計上することとなってしまっています。

正直、回復の兆しを感じることができませんので、就職先としては心配です。
どれだけ労働環境がよくて、給料もよくても、会社の業績が悪くて、リストラされてしまっては意味がありません。
最近の転職市場は活況ですので問題がないかもしれませんが、困ることも多いでしょう。

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

平均年収の推移

業績悪化とともに、社員の給料も下がってきています。
2017年3月期の平均年収は、前年度に比べると40万円程度も下落しているのです。
賞与の減額や昇給・昇格抑制が起きているかもしれません。
ただ、業績が良くないので仕方ないと言えば仕方ないのですが。
会社に悪意があるわけではないですが、会社の業績が良くないと必然的にこのようなことが起きてしまいます。

給与水準

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

日本無線は平均線の上側に位置していることから、給与水準は上場企業の中でも高いことが予想されます。
ただ、業績に不安があるため、将来的には下がってしまう可能性も考えられるので注意は必要です。

働きやすさについて

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • ワークライフバランスは極めて良好です。残業や休日出勤はなく、有給は希望通りに了解が得られます。
  • 休みが簡単に取れるので、自分の時間が確保できます。
  • 比較的休みやすい職場環境ですので、働き方には文句ありません。
  • 毎日の残業が少ないため、平日であってもプライベートは確保できます。
  • 繁忙期は忙しいですが、有給は取りやすい雰囲気です。フレックス制度もあり、かつしっかり運用されているので15時に帰宅することも十分可能です。
  • 休日出勤はほとんどなく、残業も多いわけではない。
  • 有給も取りやすく、フレックス制度も採用しているため、プライベートとのバランスはとりやすい。

社員の口コミを見る限りでは、労働環境について不満はほとんどありませんでした。
ほとんどの方が、有給の取得し易さと残業の少なさを評価していました。
業績がそこまで良くないため、社員へのプレッシャーが強いのかと思いきや、全くそのようなことはないようですね。
ある意味呑気な会社なのかもしれませんが、働きやすい環境が整備されていると思いますので、そこの心配はしなくて大丈夫でしょう。

退職理由

給与水準はそこそこで、働きやす環境ではあるのですがら退職者が少ないわけではありません。
退職した人の退職理由を確認してみましょう。

  • 長く続く不景気で給料カットが続いていた。
  • 製品開発が完了しても全く売れず、海外競合に押されっぱなしでやりがい・向上心を失った。
  • 業績が悪く、成長できないため。
  • 半導体業界は浮き沈みが激しく、将来が不安になったため。
  • 2012年の時点で事業再生プランが提示されたが、会社が復活するとは思えなかった。

退職を決意した人のほとんどが、会社の将来性に疑問を持っているようでした。
社員は会社の業績の悪さを肌で感じていますので、外部の人が思う以上に心配になるのでしょう。

また、口コミを見た印象として、多くの社員が、今後改善する可能性は低いと思っているようでした。
給与水準、働きやすさともに大きな問題はないかもしれませんが、過去にリストラを断行した経緯のある会社ですし、業績に大きな懸念があります。
どうしても就職したいのであれば止めませんが、慎重に検討することをおすすめします。




さいごに

いかがだったでしょうか?
ワークライフバランスが保てても、給料がよくても、就職することにリスクがある会社は存在します。
働きやすい環境は整備されているかもしれませんが、就職は慎重に検討してください。
当サイト以外にも公開情報、就活サービスサイト、キャリア相談を含めたOBOG訪問、インターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントを活用しながら、幅広く情報収集して十分な検討を重ねることをおすすめします。




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