ワークライフバランスが保てて、給料も悪くない会社でも、就職先としては心配な会社が存在します。

公表数値を見る限りでは超優良就職先なのですが、将来性への不安を抱かざるをえません。
2013年に大量リストラを行っているのですが、業績はそれほど回復しているように見えません。





日本無線ってどんな会社?

創業は1915年とかなり古く、無線通信機器の老舗企業です。
通信信号処理、ネットワーク、測距処理、アンテナ、RF電源、アンプなどのコア技術をベースに、通信機器事業、海上機器事業、ソリューション事業の3つを展開しています。
事業名を聞いてもイメージが湧きにくいですが、具体的に製品で考えてみると、どんな企業なのか理解できてくると思います。

  • 通信機器事業:GPS受信機、業務用無線機、PHS端末機器
  • 海上機器事業:船舶用レーダー、電子海図情報表示装置
  • ソリューション事業:市町村防災無線システム、水・河川情報システム

どの事業においても、ベースになっているのは無線機器の技術で、海上機器事業であれば船舶用の製品として、ソリューション事業であれば官公庁向けの防災システムとして販売しているだけです。
基本的には無線機器の技術の範囲内で、できることを仕事にしている企業です。

ワークライフバランスは最高

日本無線のワークライフバランスは、文句のつけようがありません。
まずは、労働環境に対する口コミをご覧ください。

と、その前に一つだけ。
就活成功のためには企業口コミサイトは非常に有益な情報が溢れておりますので、活用を検討してはいかがでしょうか。
詳しくは、「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」をご覧ください。
では見ていきます。

  • ワークライフバランスは極めて良好です。残業や休日出勤はなく、有給は希望通りに了解が得られる。
  • 休みが簡単に取れるので、自分の時間が確保できる。
  • 比較的休みやすい。
  • 残業が少ないため、プライベートは確保できる。
  • 繁忙期は忙しいが、有給は取りやすい雰囲気である。フレックス制度もあり、15時に帰宅することも十分可能
  • 休日出勤はほとんどなく、残業も多いわけではない。
  • 有給も取りやすく、フレックス制度も採用しているため、プライベートとのバランスはとりやすい。

社員の口コミを見る限りでは、労働環境について不満はほとんどありませんでした。
ほとんどの方が、有給の取得し易さと残業の少なさを評価していました。
働きやすい環境が整備されている証拠に、平均勤続年数は非常に高いです。
直近の平均勤続年数は、なんと20年を超えています。
これほど平均勤続年数が長い会社は非常に珍しく、人の定着率が非常に高いと考えられます。

給与水準も悪くない

ワークライフバランスが良いからと言って、給与水準が低いというわけではありません。
ワークライフバランスが良い会社というのは、一般的に業務負荷が少ない会社が多いので、給与水準が低い場合がよくあるのですが、日本無線の給与水準ついては平均的と言えるでしょう。

下図は、製造業120社について、平均年齢と平均年収の分布を表しているのですが、日本無線はピンクのライン(平均線)の線上近くに位置していることが分かりますよね。
つまり、給与水準自体は悪くなく、ワークライフバランスが良いにもかかわらず、他の企業と遜色ない給料をもらえる会社だということが予想されます。

経営難の時代が長く続いている

ワークライフバランスが保てて、給与水準も悪くないからといって、安易に日本無線に就職すると後悔するかもしれません。
その理由をこれから説明します。

新日本無線は2008年あたりから、深刻な経営危機が陥っています。
売上高はものすごい勢いで下落し、2008年度決算においてはなんと43億円の営業赤字を計上しています。
2013年1月30日についに大量リストラに踏み切り、650人の早期退職を応募しています。
結果、495人のリストラが断行されました。

その後、確かに業績は一時的に回復しました。
下図は直近5年間の業績推移ですが、2013年3月期から2014年3月期にかけて、売上・経常利益率ともに上昇しています。
しかし、その後は利益率が上昇することはなく、一貫して下落しています。
ついには、2017年3月期に赤字を計上することとなってしまっています。

正直、回復の兆しが見えなくて、就職先としては心配です。
どれだけ労働環境がよくて、給料も悪くなくても、会社の業績が悪くて、リストラされてしまっては意味がありません。
最近の転職市場は活況ですので問題がないかもしれませんが、リストラにされてしまったら、経歴に傷がついてしまうかもしれません。

また、足元では、業績悪化とともに、社員の給料も下がってきています。
2017年3月期の平均年収は、前年度に比べると40万円程度も下落しているのです。
まず間違いなく、賞与の減額が行われているでしょう。

業績への不安から、退職する人が増えている

最近では、将来性に対する不安から、退職する人も増えてきています。
実際の退職理由について、口コミサイトに掲載されていた口コミをご覧ください。

  • 長く続く不景気で給料カットが続いていた。
  • 製品開発が完了しても全く売れず、海外競合に押されっぱなしでやりがい・向上心を失った。
  • 業績が悪く、成長できないため。
  • 半導体業界は浮き沈みが激しく、将来が不安になったため。
  • 2012年の時点で事業再生プランが提示されたが、会社が復活するとは思えなかった。

社員は会社の業績の悪さを肌で感じています。
口コミを見る限りでは、多くの社員が、会社が今後改善する可能性は低いと思っているようです。
どうしても就職したいのであれば止めませんが、将来性に不安がありすぎるので、就職は避けた方が無難な会社だと思います。




さいごに

いかがだったでしょうか?
ワークライフバランスが保てても、給料がよくても、就職してはいけない会社は非常に珍しいですが存在します。
これほど将来性に不安がある企業は珍しいです。

僕の思いつく限りでは、東芝やシャープ、神戸製鋼くらいです。
働きやすい環境は整備されているかもしれませんが、就職は慎重に検討してください。
当サイト以外にも公開情報、就活サービスサイト、キャリア相談を含めたOBOG訪問、インターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントを活用しながら、幅広く情報収集して十分な検討を重ねることをおすすめします。