今回紹介する会社は、知名度は抜群で華やかに見える会社です。
しかし、毎年500名を超える就活生を採用しているので、働き方には注意が必要でしょう。





エイチ・アイ・エスってどんな会社?

旅行するときにお世話になったことのある人は多いと思いますが、エイチ・アイ・エスは、大手旅行代理店です。

事業内容は、ホテル、テーマパーク(ハウステンボス)運営なども行ってはいますが、収益源のほとんどは旅行事業です。
個人向け旅行手配だけでなく、社員旅行や出張手配など法人向けのサービスも実施しています。

2018年の業績

旅行市場は、世界的に豪雨・洪水・熱波などの気象リスクが目立ったものの、主要な観光地の治安の落ち着きなどにより活況な一年となりました。
日本人出国者数は、前期比104.8%の1,866万人と平成24年10月期の過去最高と同水準となり、訪日外客数においては、9月に一時的な減速は見られたものの、前期比111.9%の3,100万人と好調に推移し、売上増加につながりました。

旅行業界は景気や社会情勢などの外部要因に影響を受けやすいですが、エイチ・アイ・エスは継続して黒字を計上していることから、安定的な経営を行っていると考えてよいでしょう。
旅行客も増えているようですので、就職に当たり業績についてはそれほど心配する必要はないと思います。

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

エイチ・アイ・エスは平均線の下側に位置していることから、給与水準は上場企業の中でも低いことが予想されます。
華やかに見える仕事ですので、就職人気は高いかもしれませんが、お金に関しては期待できないのかもしれません。

年収事例

給与水準について上場企業の中での相対的な位置付けが分かったところで、具体的な年収事例について確認しておきましょう。

  • 新卒1年目 300万円
  • 新卒3年目 300万円
  • 新卒3年目 350万円
  • 新卒3年目 400万円(完全歩合のため、営業店によって大きく変動)
  • 新卒5年目 400万円
  • 新卒7年目 450万円
  • 新卒9年目 390万円

口コミを見た印象としては、入社1年目で300万円、10年目で400万円~450万円という水準であると予想されます。
上場企業のなかでは、やはり低い水準であると言わざるを得ないでしょう。
配属された営業店によって変動するようですが、お給料に魅力が強いかと問われるとそうではないと思われます。

実際にお給料を理由に辞めていく人もいるようですので、その方々の口コミを確認しておきましょう。

  • 給料がとにかく低い。4年目でも新卒とほとんどかわらず、将来の人生設計を立てられない。一人暮らしもできない。
  • 退職者の大半は収入面を理由に辞めていく。
  • 短大卒のため、仕事のできない新人より給料が低い。売上を200万円積み上げて同レベル。
  • 退職金はボーナス一回分程度しかない。制度をアピールするだけのもの。
  • 他の業界の友達よりもたくさん働いているのに給料が安かった。

旅行代理店は華やかに見える業界ですが、それとは裏腹にお給料に不満を持つ方は少なからず存在します。
たくさん稼ぐことが必ずしも幸せだとは思いませんが、最低限の給料は支給してくれる就職先を選ぶべきではあると思います。

働きやすさについて

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • とにかく就業時間が長い会社です。早番遅番の他に通しシフトがあり、通しシフトだと就業時間はデフォルトで休憩除いて9時間勤務となります。朝残業や夜残業があれば、それにプラス5時間ということもしばしば。
  • ここ最近残業に対して厳しくなっており、月のMAX残業時間は42時間と決められました。でも、業務量が減るわけではなく、当然にその時間で終わるわけもないので、退社打刻をした後にサービス残業をしているのが実態です。
  • 不規則な生活で身体を壊してしまった。
  • 自分がいないときに、クレームがないかとか、仕事のやり残しがないかとか考えてしまうようになって、休日も精神的にゆっくりできなくなってしまいました。

一般消費者を相手にしますので、かなり大変な仕事であることは間違いないでしょう。
会社として働き方改革を推進しているようですが、業務の効率化が伴っていないような印象を受ける口コミも見受けられます。
もしそれが本当であれば、従業員にとってはかなり辛い状況になってしまうでしょう。
残業代の支給額が少なくなって、給料が減らされているだけですので。

目の前の客は旅行でウキウキているのに、働いている側は低い給料で長時間労働を強いられているとしたら、本当にストレスが溜まってしまいそうですよね。
もちろん、口コミが100%本当ということはないと思いますが、全くの嘘ということもないでしょう。

また、エイチ・アイ・エスは毎年大量に採用を行っていますが、ここでよく考えてほしいのです。
毎年大量に新人を採用すると、人件費は増え続けてしまって、経営が成り立たなくなりますよね。
でも、会社の利益率は極端に悪くなっているわけではありません。
つまり、採用する数と同じくらいの従業員が退職しているということです。
一般論として、大量採用をしている会社は働き方に問題がある場合が多いです。
ワークライフバランスを求めるのであれば、慎重に検討することをおすすめします。




さいごに

いかがだったでしょうか?
エイチ・アイ・エスは給料はお給料、働き方に疑問を抱かざるを得ない就職先です。
給料は上場企業最低レベルですので、金銭的な余裕を感じて暮らすことは難しいかもしれません。
エイチ・アイ・エスから内定をもらったとなれば、知名度も高いため、親や親戚から喜ばれるかもしれませんが、安易に就職を決めることだけは絶対にやめましょう。
一度きりの就職活動は今後の人生を大きく左右しますので、当サイト以外にも公開情報、就活サービスサイト、キャリア相談を含めたOBOG訪問、インターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントを活用しながら、幅広く情報収集して十分な検討を重ねることをおすすめします。

2018年4月20日追記

匿名でエイチ・アイ・エスの働き方に関する情報提供がありましたので、追記します。
元エイチ・アイ・エスの社員の方による情報ですが、壮絶な環境が伝わってきます。

全員が全員、こんなにひどい環境ではないと思いたいですが、就職を考えているのであれば、少なくともこのような環境が存在するというのは念頭に置いて就職活動をするべきだと思います。
就活生の皆さんの参考になれば幸いです。
それでは、ご覧ください。

【元エイチ・アイ・エス社員の方の体験談】
私は数年間この会社で働いていました。
販売職です。

まず、勤務時間についてですが毎日10時間~12時間の労働は当たり前になっていました。
朝8時頃から仕事を始めて、休憩一切なしで、終わるのは夜の22時という時もありました。

国内では店舗がある旅行会社よりも外資系のオンラインの会社を選ぶ客層が多くなっていたため、航空券の売れ行きも下降し続けていきました。ボーナスが手取りで1万を切る月さえありました。
そして突然前の社長と幹部が退陣しました。
このような営業状態のため営業ノルマを獲得できるスタッフのほうが稀なので、社員同士で客の取り合いやいじめが横行しています。
しかし、コンプライアンスは一切機能していません。
パラハラは当たり前です。

航空券の発券業務というと簡単そうに聞こえるかもしれませんが、単に予約や発券するだけでなく、どの航空会社にどのような規定が書かれているかの確認や、お客様の食事リクエストなどの追加要望の漏れのチェック管理なども並行して行う必要があり、実際にはものすごく時間がかかります。
この会社は少なくとも数社の航空発券システムを使いこなす必要があるので勉強も欠かせません。
このサイトの記事にもあるように自分の労働量の対価の報酬があまりにも低いのではと思っていました。

新卒の皆さんには本当にこんな会社に人生を捧げていいのか考えてほしいです。
大手だから、安定してそうだから、とりあえず内定を貰ったから。
そんな理由で安易にこの会社に入って辞めていった同期達の背中を何十人も見てきました。
私と同じ道を歩まないために、後悔のない就活をしてほしいです。

※当サイトでは編集は一切しておりません。