スーパーゼネコンという言葉をご存知でしょうか?
土木・建築工事の一切を請け負う、総合建設業者のことをゼネコン(General contractor)と呼び、その中でもトップに君臨する大手企業5社のことをスーパーゼネコンと言います。

つまり、スーパーゼネコンというのは、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店の総称です。

日本を代表する大企業でもあるスーパーゼネコン5社は、社員の待遇も日本トップレベルで、誰もが憧れる就職先です。
5社の就職面接を勝ち抜くことは並大抵のことではありませんが、就職活動の最初の壁が、それぞれの会社の特徴を把握することだと思います。
就職面接で「なぜ当社を志望したのですか」と聞かれたときに、明確な答えを持っていなければ話になりません。

今回は建設業界への就職を希望する方に向けて、スーパーゼネコン5社の特徴について解説していきたいと思います。
特徴を捉えていれば、志望動機の作成にも役立ちますので、最後までお付き合いいただければと思います。





大林組は関西のシェアといち早い海外展開が売り

2016年度の連結売上高トップを誇っている会社が大林組です。
大林組の施工実績例を挙げると、虎ノ門ヒルズ、六本木ヒルズ、スカイツリー、表参道ヒルズ、京都駅ビル、大阪ドーム、レゴランドなど数多くの実績を有しています。
最近話題になっている神戸製鋼の本社ビルも大林組が手掛けています。

大林組の本社は、今でこそ品川にありますが、もともとは大阪府西区が起源です。
2010年に本社を東京に移転するまでは大阪を拠点として事業運営を行っていたため、関西でのシェアはスーパーゼネコンの中でも随一です。
阪神・淡路大震災後の復旧・復興工事に従事し、関西地域での信頼は圧倒的に大きいです。

また、海外展開にいち早く取り組んでいることも特徴です。
1960年代から海外進出を開始し、2016年度の海外建設事業売上高は4,497億円にのぼります。
他のスーパーゼネコンの中には海外進出に苦労している会社もある中で、海外建設事業の売上規模は大林組の最大の特徴といえます。

開発事業に強みを持っているのが鹿島建設

2016年度の連結売上高で大林組に次いで大きい会社が鹿島建設です。
大林組の売上高が1兆8,727億円であったのに対して、鹿島建設の売上高は1兆8,218億円でしたので、会社規模としては遜色ないことが分かるでしょう。

鹿島建設の主要施工実績は、日本橋三井タワー、フジテレビ本社、国立新美術館、大きな美ら海水族館などが挙げられます。
日本初の超高層ビルを手掛けたパイオニア的存在で、ダム、発電所などの土木分野でも技術力に定評があります。

鹿島建設の最大の特徴は開発事業にあります。
設計・施工機能などを併せ持つデベロッパー、いわゆる「ゼネコンデベロッパー」であることです。
グループの総合力を活かし、事業企画から設計・施工、さらに完成後の運用に係るアセットマネジメント・プロパティマネジメントに至るまで、すべてのフェーズにおいてサービス提供をしています。
鹿島建設も大林組と同様、海外展開を比較的早い時期から行っており、海外の開発事業の強さはナンバーワンと言えるでしょう。

清水建設には圧倒的な信頼性が備わっている

スーパーゼネコンの中で、最も伝統が強いのが清水建設です。
起源は宮大工で、操業も竹中工務店に次いで古く、1804年創業の超名門企業です。
竹中工務店の創業は1610年ですが、大林組は1892年、鹿島建設は1840年、大成建設は1873年です。

清水建設の主要施工実績は、東急プラザ銀座、東京競馬場、横浜港大さん橋などが挙げられます。
また、大学や病院の建築に強みを持っていて、最近の施工実績と言えば埼玉県立医療センター、東京歯科大学、東京女子大学桜寮などが挙げられるでしょう。
今後高齢化社会が加速して進んでいくことが予想される中で、病院建築に強みを持っていることは、これからの時代においても強みになるのではないでしょうか。

そして先ほども申し上げましたが、清水建設は宮大工が起源であること、創業が古いことからも最も伝統がある企業と言えるでしょう。
伝統があるということは、すなわちそれはお客様からの信頼につながります。
長年培ってきた実績というのは、何物にも代えがたいものです。
経営理念が「論語と算段」であることからも分かるように、堅実な社風も特徴的です。

大成建設の社員は自分らしく働いている

スーパーゼネコンの中で、最も個性的な企業が大成建設であるイメージです。
経営理念は、「人がいきいきとする環境を創造する」であり、社員が伸び伸びと仕事をすることを大切にしている会社です。
ボスポラス海峡横断トンネルやリニア新幹線トンネルなど、難易度が高い案件に対しても積極的にチャレンジしています。

そして、大成建設が他のスーパーゼネコンと決定的に違うことがあります。
それは、非同族企業であることです。
過去は旧大倉系の同族企業でしたが、早くから同族経営を脱却しています。
つまり、強大な権力者によるワンマン経営が行われることはないため、社員の個性が出しやすい環境にあるのです。

また、大成建設のテレビコマーシャルを見たことありますか?
これも大成建設の特徴を色濃く表していると思います。
経営理念にある「人がいきいきとする環境」が、大成建設の最大の特徴でしょう。

品質をひたすらに追及している竹中工務店

竹中工務店は、他のスーパーゼネコンと全く異なる点が2つあります。
特徴の1つは、株式公開をしていない、つまり上場していないという点です。
もちろん他のスーパーゼネコンと比べて著しく規模が小さいというわけではありません。

上場には資金調達というメリットがありますが、配当を支払わなければならないというデメリットも存在します。
投資家は会社の業績を評価して投資先を決めるため、上場している会社は投資家の評価を高めるために業績第一という考えに陥りがちです。
しかし、竹中工務店は上場していないため投資家の目を気にする必要がありません。
そのため、純粋にお客様に良いものをという視点で、品質をひたすら追求することが可能なのです。
実際に、竹中工務店はブランド力が評価されています。

そして、2つ目の特徴は、土木を行っておらず、建築に特化している点にあります。
他のスーパーゼネコンに比べると事業領域を絞った経営を行っているのです。
投資家の評価を気にすることなく、純粋に建築(設計・施工)に特化している結果、そのデザイン力は他のスーパーゼネコンと一線を画しているのです。




さいごに

いかがだったでしょうか?
少しは、スーパーゼネコンの違いが見えてきたでしょうか?
ただ一点注意していただきたいのは、基本的には全てのスーパーゼネコンは圧倒的な信頼、ブランド力、技術力は備わっています。
その中で、敢えて挙げるとするならばという形でそれぞれの特徴を挙げさせていただきました。
どこに入社しても、勝ち組就職先であることには間違いありません。
少しでも就職面接の助けになれば嬉しいです。