今回紹介する会社は、チャレンジ精神旺盛の方には全くおすすめできませんが、ワークライフバランス重視型には合っている会社です。
業績が低調なのが懸念材料ではあるのですが、潰れないと割りきれるのであれば悪くない就職先だと思います。




扶桑薬品工業ってどんな会社?

扶桑薬品工業の主力事業は血液体液用薬です。
特にそのなかでも人工腎臓用透析剤を強みとしていて、人工腎臓用透析剤のシェアは非常に高いです。

しかし、人工腎臓用透析剤以外で強い商品はほとんどなく、社員の口コミにも、透析以外の強みがないことが不安である旨の口コミが多く見られました。

2018年の業績

扶桑薬品工業の業績は残念ながら好調とは言えません。
実際に売上高と経常利益率の推移を見ると、5年前の水準から下落していることが分かります。
経常利益率の水準は一時は赤字スレスレでしたし、直近の決算においても安心できない経営状況と考えられます。

その理由の一つが薬の値段にあります。
実は、薬の値段は厚生労働省が決定権を有しており、その価格は毎年変わってしまいます。
最近は医療費が膨らんでいることで国の財政が圧迫されているので、薬の値段も下がることはあっても上がることはほとんどありません。
そのような外部環境を考えると、今後の事業運営には大きな不安が残ります。
もし、国が透析の薬価を引き下げれば、売上高と経常利益率は下落してしまいますから。

新卒採用の募集要項

初任給
2018年4月実績 皆勤手当5,000円含む
MR(営業職):大卒219,200円、6年制薬学卒239,400円
研究開発職:大学院卒239,400円、6年制薬学卒239,400円
生産技術職:大卒220,200円、6年制薬学卒239,400円
諸手当
家族手当、住宅手当(独身者は条件付き:既婚者の1/2支給)、地域手当(地域限定)、食事補助手当、寒冷地手当(地域限定)、燃料手当(地域限定)、営業手当、MR資格手当
勤務地
全国各支店(大阪、東京第1,2,3、札幌、仙台、名古屋、岡山、広島、福岡)
勤務時間
8:30~17:30(本社・事務所・研究開発センター)
8:45~17:45(支店)
休日・休暇
完全週休2日制(土、日、祝)夏季休暇、年末年始休暇、慶弔休暇、年次有給休暇、特別有給休暇、出産休暇育児休業休暇、介護休暇
社会保険
健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
福利厚生
制度:社員持株、財形貯蓄、社内預金、適格年金、薬業年金基金、住宅融資、永年勤続表彰等
施設:独身寮、保養所(共同)他
教育研修
入社時:基礎一般知識、基礎学術知識、PMS教育、製品知識、各支店でのMR実地研修工場実習、技能教育等

職場環境についての情報

会社の概要について簡単に把握できたところで、職場環境について考えていきましょう。
給与水準と働きやすさについて分析しています。

平均年収の推移

業績が良くないので、必然的に社員のお給料は下落します。
お金を稼げなければ、社員にお金を分配できませんから。
事実、平均年収は年々下落しています。
業績が悪いので仕方ないですが、今の事業運営状況ですと、今後も給料が上がることもなかなか考えにくいでしょう。

給与水準2018

下図は上場企業3235社の平均年齢と平均年収を散布図にしたものです。
中央に引かれているピンクの線が平均線です。
つまり、平均線より上側にあれば上場企業の中で給与水準が高く、下側にあれば上場企業の中で給与水準は低いと判断することができます。

扶桑薬品工業の給与水準は平均線の上側に位置していることから、上場企業の中では高いと予想されます。
ただし、小売業、卸売業、サービス業に比べれば決して悪くない水準ですが、製薬会社と比べてしまうと圧倒的に低い水準であることは念頭に置いておくべきでしょう。
平均年収が500万円台の上場している製薬会社はほとんどありませんので。

働きやすさについて

働きやすさを正確に測るためには、掲示板や転職口コミサイトの口コミ情報をみることが一番です。(「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」参照)
口コミ情報をいくつか抜粋してきたので見てみましょう。

  • 完全に年功序列の会社です。ただこの会社のよいところは、年功序列に対して不満が多くありません。社内の雰囲気は悪くなく、皆さんゆったりと仕事をしています。
  • 休日に出勤することはほとんどありませんし、平日は18時には帰ることができます。(営業)
  • 休日平日問わず、プレイベートの時間を確保することが可能ですので、働き方に不満はほとんどありません。
  • 有給休暇の取得は希望すればいつでも取得できます。取得しにくい雰囲気もありません。

職場環境に関する口コミを複数見たのですが、不満の声はとても少ないように感じました。
上記に記載した口コミをはじめ、働きやすいという声がとても多かったです。

もちろん、働きやすい環境が整備されていることはとても良いことなのですが、扶桑薬品工業の場合、業績がよい状況ではありません。
どういうことかと言うと、通常、業績に不安がある会社というのは社員へのプレッシャーは大きくなるものです。
自分が経営者になったとして考えてほしいのですが、自分の会社の業績が悪くなったらどうしますか?
社員にもっと働けとか、契約を取ってこいとか指示しませんか?
普通は業績が良くないと社員にプレッシャーがかかると思うのですが、扶桑薬品工業についてはその傾向がほとんど見られない可能性を感じるほど社員に余裕があります。

上昇思考の強い人には理解しがたい環境かもしれませんが、働きやすい環境を追い求めたい就活生にとっては悪くない就職先なのかもしれません。
業績が悪くても潰れることはないと割りきれるのであれば、エントリーしてみてもよいと思います。

より正確な情報が欲しいのであれば、OBOG訪問やインターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントの活用も検討しましょう。

平均勤続年数の推移

扶桑薬品工業は業績も下がり気味で平均年収も下がっています。
しかし、労働環境に問題ないことが影響してか、平均勤続年数は非常に高いです。

たしかに、バリバリ働いて1000万円稼ぐのと、楽して働いて500万円稼ぐのとどちらを選ぶのかは価値観によって見方が変わりますよね。
たくさん働いた結果健康を害してしまえば、年収がどれだけ高くても意味がありませんし。





さいごに

いかがだったでしょうか?
扶桑薬品工業は、業績が落ち込んでいて平均年収も下落しています。
しかし、プライベートを大切にできる環境が整っていることが影響してか、退職者が少ない会社です。
将来性に不安はありますが、働き方には問題ないと予想されますのでワークライフバランス重視型の方には合っているかもしれません。