今回は、先日問い合わせをいただいた企業について調べてみました。
上場企業についてはお調べすることができますので、調べてほしい企業があればコメントなどいただければ対応します。
名前なども公開することもしないので、遠慮なく言ってもらって大丈夫です。

それでは、企業研究結果を報告します。





フジクラってどんな会社?

フジクラは通信ケーブルや電線を製造する非鉄金属メーカーで、住友電工、古河電気工業と並んで、電線御三家の一つです。

創業は1885年と歴史のある会社で、昔ながらの日本企業です。
電線や光ファイバといった社会を支えるインフラ製品から、スマートフォンに使われる電子部品、自動車電装部品まで幅広く事業展開をしています。
世界的に見ても、光ファイバのシェアは非常に高いです。

また、グローバル展開も進んでいて、海外に多くのグループ会社を抱えています。
このような製造業では、安く作って、高く売るが事業の基本ですので、工場は中国、タイ、ベトナムといったアジア各国に持ち、販売会社をアメリカなどの先進国に置いています。
実は、フジクラはタイで一番多く雇用している日系企業でもあります。

そして、フジクラの業績についてですが、直近の決算では売上は下落しています。
しかし、為替と原材料の影響が主な要因ですので、あまり気にすることはないでしょう。

むしろ、悪条件のなかで着実に利益を捻出していることの方が評価できます。
利益獲得額については、この5年前で2017年が最高ですし。
したがって、事業運営は順調と考えて良いでしょう。

利益獲得が順調で、平均年収も上昇中

通常、利益が獲得できれば、社員の給料は上がります。
フジクラについても、その傾向がしっかり当てはまります。

下図は過去5年間の平均年収の推移ですが、会社の業績好調にともない、着実に社員の給料が上がっていることが分かります。
2014年3月期と比べると、平均年収は約55万円程度上昇していますよね。

確かに、2013と2014を比べると下落していますが、このときは会社の利益獲得が少ない時期ですので、この時期の平均年収の下落については納得できます。
業績が良くても社員の給料を上げない会社が数多くあるなかで、フジクラの姿勢は評価できると思います。

給与水準は高い

平均年収の上昇とともに、給与水準も上場企業の中では高い水準に位置付けられるようになりました。

下図は、上場企業727社の平均年齢と平均年収を散布図にしているのですが、フジクラはピンクのライン(平均線)よりも上側に位置しています。
つまり、上場企業の中で、給与水準が高いと判断できます。

働きやすさには疑問が残る

ここまで、フジクラについて業績が良くて、給料も高いと会社だとお伝えしてきました。
しかし、この会社に弱点がないわけではありません。

フジクラの弱点は、働き方にあります。
まずは、企業口コミサイトや様々な掲示板から集めた社員の口コミ紹介してきましょう。
と、その前に一つだけ。
就活成功のためには企業口コミサイトは非常に有益な情報が溢れておりますので、活用を検討してはいかがでしょうか。
詳しくは、「就活成功のために!キャリコネ、Vorkersを使いこなそう」をご覧ください。
では見ていきます。

  • 部署による当たり外れが大きい。自分のいた部署は各自担当業務をこなしていれば、時間外労働や休日出勤は調整できた。
  • 部署や仕事状況によって残業の多さが違うため、ワークライフバランスは人によりかなり違いがある。年中残業が少ない部署もあれば、残業が非常に多く、休日出勤・長時間労働で、家と会社を往復するだけの生活になっている人もいる。
  • 残業や休日出勤があるので、ある程度プライベートは削られる。
  • 有給消化率は良くないように感じる。連続で有給を取得することは難しい。残業についても時期によるが、やや多いように感じる。また、国内外への出張、転勤が年齢を問わず強いられる。出張は長くて3か月、出向は3年~15年と期間はさまざま。
  • 顧客の要求に誠実かつ的確に応えることが強みなので、突発的な要求にも絶対に応えなければならない。そのため、残業は必然的に増えてしまう。また、個人プレーで周りと協力する文化がないので、無駄も少なからず生じる。
  • 残業ありきで開発計画を立てるので、部署、グループによっては夜遅くまで毎日残業している。特に若い人ほど、その傾向は顕著である。 部署によるが、特に大変なのは自動車部門だと思う。12時までの残業は当たりまえのような環境である。
  • 長時間労働が美徳の会社で、なんだかんだ長時間労働している人が評価されている。
  • ワークライフバランスの調整は、総じて難しい。有給取得率は低く、残業時間も長い。製造に近い部門ほどその傾向は強い。

この会社の働き方を考えたときに、ポイントは、1.忙しい部署では長時間労働が蔓延していること、2.転勤や出向が多いことの2つです。

まず、大企業ではよくある話なのですが、部署によって当たり外れが大きく、長時間労働が常態化している部署とゆるい部署の2つが存在します。
しかし、フジクラの場合はその格差が大きいように思えます。

口コミの中には、休みがしっかりとれて働きやすいという声ももちろんありましたが、休みが取れることは当たり前です。
むしろ、フジクラについては、忙しい部署の働き方が異常です。
繁忙期には平日は12時近くまで毎日働くと口コミにありましたが、最近の世の中の流れから考えるととても異常な状況です。

また、個人的に最も厄介だと思うことは、長時間労働が美徳だと考えられている社風です。
昔ながらの日本企業によくある話ですが・・・

学生の方には理解しづらいかもしれませんが、このような社風の中で自分の仕事が終わったからといって帰宅することは、相当な強いメンタルが必要です。
私の社会人経験のなかで、これを実行できている人は、ほとんどいません。
正確に言うと、一人だけ見たことがありますが、すぐに転職してしまいました。

長時間労働が美徳で、長時間頑張っている人が評価される会社で、付き合い残業をしないというのは、ほとんど不可能に近いです。
昇格しなくてもよい、3,4年で辞めるから評価はどうでもいいといった気持ちであれば、自由に帰宅できるのかもしれませんが、フジクラへの就職を考えているのであれば、付き合い残業については、ある程度覚悟した方が良いと思います。

そして、これも口コミの情報ですが、最近働き方改革という名のもとに、在宅勤務を入れ始めたようです。
ただ、これには注意が必要です。

在宅勤務というのは、その名の通り、家で仕事をしていいという制度です。
つまり、24時間仕事ができる環境が整備されたということです。

何が言いたいかと言うと、在宅勤務はワークライフバランスを保つために良い方向に進むことはもちろんありますが、長時間労働が加速することも考えられます。
長時間労働が美徳と考えられている会社ですと、正直どちらに転ぶかは、リスクが高いと言えるでしょう。

また、もう一つのデメリットとして、転勤や出向が多いことが挙げられます。
独身時代はまだよいのですが、結婚して家庭を持った時に、年齢を問わず会社の命令で転勤や出向を強いられると、家族に負担を強いる結果になります。
転勤や出向を苦に退職を決意する人も多いので、この点はあらかじめ把握しておくべきでしょう。

これは勝手な想像ですが、転勤先・出向先はアジア圏に飛ばされる確率が非常に高いと思われます。
グローバル展開している会社と聞くと聞こえは良いですが、フジクラは製造業ですので、先進国よりも賃金が安いアジア圏の会社が圧倒的に多いです。
つまり、転勤先・出向先については、アメリカやヨーロッパに飛ばされる確率より、アジア圏に飛ばされる確率の方が、圧倒的に高いことは念頭に入れておくべきでしょう。

実際に、フジクラの正社員数の推移をみても、毎年大きな変動があることが分かると思います。
正社員数が変動する要因として、新卒採用、中途採用、事業再編などが一般的には考えられるのですが、その要因で毎年大きく変動することは考えにくいです。

では、なぜ正社員数がここまで変動しているかと言うと、やはり転勤や出向が非常に多いことが要因だと思います。
この推移からも、転勤や出向が多いことが予想されるので、就職するのであれば覚悟が必要です。





さいごに

いかがだったでしょうか?
フジクラは歴史のある名門企業の一つで、業績は安定、給料も高いことは間違いありません。

しかし、働き方には疑問が残ります。
運よく理解のある職場に配属されれば良いですが、運悪く長時間労働が常態化している部門に配属されるとプライベートは犠牲にせざるを得ないでしょう。
また、転勤や出向も多いようですので、ワークライフバランスを大切にしたい人にはおすすめできない就職先です。

一度きりの就職活動は今後の人生を大きく左右しますので、当サイト以外にも公開情報、就活サービスサイト、キャリア相談を含めたOBOG訪問、インターンシップ、場合によってはキャリアチケットをはじめとした就活エージェントを活用しながら、幅広く情報収集して十分な検討を重ねることをおすすめします。
そして、後悔のない就職活動だったと言えるよう、大変だと思いますが頑張ってください。